なぜランサーが教習車になるのか

ちなみに、5代目ランサーの標準モデルは長さが足りない*1ので、北米仕様のバンパーをつけて無理やり伸ばしてまで教習車として売っていました。これは4代目*2でも同じですが、ランサーセディア(6代目ランサー)以降は国内仕様そのままでも長さが足りているのでやっていません。ギャラン フォルティス*3(7代目ランサー)には、教習車仕様はありません。

なぜそこまでしてランサーを教習車として出したいのかというと、もともと三菱の教習車としてはギャランがその役目を担っていたのですが、1992年にフルモデルチェンジして3ナンバーになってしまい、教習車として使いづらいからという理由でランサーに白羽の矢が立った*4、というわけです。

でもよく考えてみると3ナンバー車を教習車に使っているところも少なからずあり*5、8代目シビック*6アクセラなどには標準で教習車仕様があったりするので、3ナンバーだからだめというわけでもないようです。

*1:教習車、特に技能検定に使う車は全長4400mm、幅1690mm、ホイールベース2500mm、トレッド1300mm以上のすべての条件を満たしていないといけない

*2:ランエボ」が初登場したことや、1600ccのV6エンジンを積んだめちゃくちゃなモデルがあったことで有名

*3:名前にこそ「ギャラン」とあるものの、海外では「ランサー」として売られている上、日本でもギャラン フォルティスをベースにランエボXが売り出されるため、本来の「ギャラン」とは別物である。要するに、「ギャラン」の名をランサーに貸していると思えばよい。もうひとつの証拠としては、型番が「CY4A」となっていることもある。本来、ギャランの型番は「E」で始まる。ちなみに、日本では6代目ランサーが引き続き売られ、台湾では7代目ランサーは「ランサー フォルティス」として売られているため余計にややこしい

*4:ミラージュでもよさそうだがランサーが起用された。そもそも、ランサーとミラージュセダンはルックスと販売店が違うだけで同じ車なのだが…

*5:教習車がベンツ・BMW・レクサスというところもある

*6:もともとはホンダの売れ筋車種で5ナンバーサイズ、対抗馬はカローラやサニーだったのに、フィット/アリアとかぶってしまいさっぱり売れなくなり、2005年に3ナンバーになってプレミオ/シルフィクラスに格上げされた