出陣! いざ名谷!!

今週も鉄道系イベントへ出陣であります。ただし、今回はバスも少し取り扱っております。

3124F(車両洗浄体験車)

3000形は神戸市営地下鉄初のVVVF車で、インバータのメーカーは日立。後に1000形も改造で同じ装置を取り付けられていますが、1000形のほうは後に同じ日立の2レベルIGBTインバータを付けることになり、その車はセンター試験を受けに行くときに乗りました。ちなみに、IGBT車はシリーズ21に音が似ているのであります。先にVVVF車を投入した北神急行7000系VVVFは三菱GTO*1で、音は小田急1000形の初期の音に似ています。

ちなみに、3000形の番号はなぜ23〜28なのかというと、神戸市営地下鉄西神・山手線では系列に関係なく導入した順番に番号を振っている*2からであります。ということで、1000形は1〜18、2000形は19〜22となっています。

洗車機を通るときは5km/hでないといけません。また、洗車機に入る前は一瞬前が何も見えなくなり、通り抜けるとドアにあるゴムの隙間から中にまで水が入り込んできます。

交流モータと直流モータ

左はVVVF車で使われる交流モータ、右はチョッパ車で使われる直流モータであります。ちなみにメーカーはどちらも東芝。ただ、直流モータには一部三菱のが混ざってるらしい…。

同じ130kWのモータでも、交流モータはブラシがない分小さくなっています。また、実効出力も交流モータのほうが高く、谷上まで登るのも問題はないとのこと。

もうすぐVVVF化! 1113F

現在名谷に入場中なのは、来年にVVVF化を控えた1000形1113F。その東側の先頭車は1613号車です。台車や主要機器を取り外された状態で、四隅にある黄色い棒で支えられた状態となっています。

1997年に1101FがVVVF化されたのを皮切りに、年に1本*3行われるVVVF化工事は1111Fまでが完成しており、現在は1112Fが工事中で、1113Fもチョッパ装置とモーターがはずされ、準備ができています。なお2003年(1107F)までは3000形と同じ日立GTOインバータでしたが、2004年(1108F)以降は日立2レベルIGBTインバータで行われています。

ちなみに、制御装置を載せかえるのはかなりの大工事で、私鉄・地下鉄ではどこでも外注となっているそうな*4西武9000系VVVF化工事も東急車輛でやってる*5しな…。

ちなみに、西神・山手線の車といえばVVVF(チョッパ装置)・マスコンATC装置は日立でモーターは東芝、補助電源は三菱とまったく統一が取れていないのであります。

神戸市電保管庫

神戸市電700形。おそらく日本の路面電車では唯一の転換座席を装備した車でしょう。ただし、戦時中にロングシート化されてしまいましたが、名谷で保存するに当たって、750形のシートを持ってきて復元しています。

これを見てあらぬ想像をしてしまった人は今日いたでしょうか?

ちなみに、市電の車はHL(手動進段)車なので、マスコンレバーには数字ではなく「直列」「並列」「制動」が刻んであります。

裏方たち


西神・山手線用架線検測車。


こちらは西神・山手線用架線作業車。後ろの馬鹿でかいリールに架線を巻いて出てきます。


西神・山手線用軌道検測車。検測用の車輪を出して全線走れば、たちどころに軌道の状態が出て、記録用紙に出てきます。

ちなみに型番は「マティサMPV8」…「MPV」!? マツダのLサイズミニバンとは関係ないよね?

市バスいろいろ

いすゞエルガ(市バス垂水営業所870号車)。ノンステップバスといえばいすゞエルガの他に日野ブルーリボンII三菱ふそうエアロスター日産ディーゼルスペースランナーRAがあります。

この車は普通の5速MTなのでセレクターは普通のシフトレバー*6ですが、最近はトルコンATの大型バスまで出てきています。で、トルコンATを積んだ大型バスのセレクターは、レバーではなくボタン*7なのです。日産ディーゼルだと「R」「N」「D」「3」「2」「1」のボタンがあり、押して切り替えます。「P」がないのは、バスは車体が重すぎてミッションで車を固定できないためです。
また、三菱ふそうでは「R」「N」「D」「UP」「DOWN」*8ボタンとなっています。「UP」「DOWN」はだいたい察しはつくでしょうが、マニュアルモードであります。ちょうどランエボXの「ツインクラッチSST」シフトレバーから「P」レンジをはずしてレバーをボタンに変えたものといえばわかるでしょうか。ただし、「ツインクラッチSST」はトルコンなしのセミオートマですが*9

ちなみに、バス用のトルコンATは国産品はなく、すべて輸入品であります。

*1:「三菱GTO」なんて書くと「コルトギャランGTO」なんて浮かんできそうだが決してそうではない

*2:ポートライナーも同じ

*3:川崎重工のラインに余裕があれば2本まとめて行われる

*4:ただし、東京メトロ6000・7000系VVVF化工事は自前でやっている

*5:ただし、初期の2編成は自前でやった

*6:ただし、大型バスのシフトレバーは乗用車のとは異なり、単なるスイッチである。なぜなら、運転席からギアボックスが遠すぎて、乗用車と同じ方式ではかなり操作が重くなるため、シフトレバーは単なるスイッチとし、ミッションはアクチュエーターで動かす。いわゆる「フィンガーコントロール」で、ギアチェンジする際に、「プシュ」音がするのですぐわかる。これがなかった時代は大型バスでも長〜いシフトレバーで直接操作するタイプだった。ただし、小中型では現在でも直接動かすものもある(三菱ふそうエアロミディMKなど)。

*7:ただしすべてがすべてボタンなのかというとそうでもなく、トヨタ車風のシフトレバーがついた日野トルコンAT車などがある。もっとも、マイクロバスなんて乗用車と同じく「P」レンジもあるしセレクターも乗用車と同じタイプである

*8:「UP」「DOWN」は、実際には上向きと下向きの矢印。乗用車では「+」「-」になっている

*9:そのため、ランエボGT-A以来久々にAT限定免許で運転できるランエボが登場したことになる。ただし、GT-Aのときは「ランエボにオートマはないだろう」などといわれた。ちなみに、ランエボGT-AのミッションはギャランVR-4についていた5速トルコンATである