阪神なんば線探訪

阪神なんば線が開業したので、乗ってみることにしました。

三宮発着の快速急行近鉄に合わせて1時間に3本しかなく、1本逃してしまうと三宮で長いこと待たないといけなくなるため、特急で尼崎まで行って乗り換えることになります。ちなみに、尼崎で快速急行に接続する特急はないことはありません。

まずは尼崎まで直通特急山陽5000系でした。尼崎からは開業後初乗車となる西大寺行き区間準急ですが、「ぶつろく」(2両編成×3本)でした。モ1275(VE75)は、一時期阪神に貸し出されて試運転・乗務員訓練をしていた車両でした。

福〜伝法間で淀川を渡りますが、東海道本線御堂筋線阪神本線・阪急の主要3路線よりもかなり下流側(ほとんど河口に近い)を走るために橋梁がかなり長くなっているほか、水面すれすれを走るため堤防を切り欠いているため、もし増水してしまった場合は水防鉄扉を閉じて全線不通、近鉄直通も取りやめ、なんてことになってしまいます。

西九条〜九条間は騒音問題を回避するため、阪神高速のような防音壁が安治川を渡る鉄橋の部分以外に建てられており、九条の手前では35〜40‰の急勾配で地下に潜ります。九条駅のホームから尼崎方を眺めると急勾配になっているのがわかります。

九条で降りて撮影。

このあと、奈良行き快速急行で鶴橋まで移動。九条は阪神の駅なので、快速急行の表示は青です。桜川〜大阪難波間でいちいち切り替えています。阪神車はフルカラーLEDなのですぐ切り替えられますが、近鉄車は幕なので間に合わないと幕を回しながら駅に入り込むなんてことになってしまいます。西大寺などでは幕を回しながら入線する(この場合は大体が“お化け”)という光景が見られますがそれと同じことが大阪難波・桜川でも発生します。シリーズ21は種別と行き先が別になっているのですが、それ以前の通勤電車は種別と行き先が一体化しているためなかなか出てきません。

近鉄の「快速急行」表示は「快速」が横書き、「急行」が縦書きで、前面・側面ともに同じですが、阪神の「快速急行」表示はすべて横書きで、前面は省略しませんが側面は「快急」と省略して表示します。ちなみに、京阪・阪急の快速急行は側面でも省略せず表示しますが、南海の快速急行は前面・側面ともに省略して表示します。

桜川には引き上げ線が2本あり、大阪難波折り返し列車が使用します。これはもともと難波にあったのですが、1本を残して桜川に移設されました。

鶴橋では…




まさかアーバンライナーnextが来るなんて思っていませんでした。

帰りの快速急行はなんと10両編成でした。平日の朝・夕方のラッシュアワーならまだわかるのですが、こんな時間に10両編成が走るなんて…。ちなみに、延伸区間は近鉄車の10両編成に対応しているのですが、それ以外では西九条と尼崎しか対応していないため、尼崎〜西九条間はノンストップ、尼崎で増結・解放をして尼崎以西は6両編成で運行します。

御影駅ダイヤ改正後も「特急は止まるのに快速急行は通過」という不思議な駅であります。ただ、近鉄車の通過には問題はありません。なぜ御影は通過なのかというと、神戸新聞では「魚崎(特急・快速急行ともに停車)よりも乗降客が3000人少ない」ためとされていますが、実際は近鉄車6両編成を停車させるためにホームを伸ばしたくても駅がカーブの途中にあるために伸ばせず、止めたくても止められないのです。御影駅を通過する際には35km/hに減速して通過します。

三宮駅では3番線に到着。まだ工事ができていないのですが、工事が完成すると現在の2番線と3番線が入れ替わるような形になります。

L/Cカーは時間帯に関係なく、三宮・尼崎発着の電車はロングシートで走ります。別に昼間だけならクロスシートでもええやん! 阪神本線にはクロスシート車がじゃんじゃん走ってるってのに。三宮の3番線での扱いが面倒*1だから?

阪神なんば線のシンボルマークが直通対応車両に貼り付けられていますが、5800系では側面のやつは「L/C」マークの上から貼り付けられています。また、9020系・9820系の前面に貼り付けられたものは、場所が悪いために「L/Cカー」に間違われますw

三宮〜尼崎では阪神・山陽・近鉄の3社共演が見られます。

その昔、三宮〜西九条間を直通する「西大阪特急」というのがあったのですが、快速急行はその生まれ変わりといえます。

ちなみに、阪神近鉄の相互直通対応車両は全部相互直通に使われているかというとそうでもなく、何本か余っており、阪神1000系の1編成が奈良へ行かずに姫路まで行っていましたww

*1:どういうわけか乗車側のドアを先に開ける