http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1174375_799.html
http://rail.hobidas.com/news/info/article/106471.html
JR西日本の通勤型は207系から321系に世代交代を果たしましたが、近郊型は1994年以来223系が長らく投入され続けてきました。ですが、2010年より次期新型近郊型車両「225系」を投入することになりました。JR西日本の近郊型車両としては第3世代に当たります。
最大の変更点は、E233系やE531系で見られる先頭部の衝撃吸収構造。正面衝突時の衝撃を上方に誘導・吸引することで、衝突時に乗客にかかる衝撃加速度を概ね半減させる構造となっています。さらに、イメージ図を見ればE233系などと同様の高運転台構造に見えます。
さらに、JR西日本では321系で採用されたLCD車内案内表示機*1も採用されます。どうもあのレイアウトはロングシート向きではないようで、E259系ではあのレイアウトで設置されていることが示すように、あのレイアウトはクロスシート向きであります。ちなみに、LCDでは途中駅で分割する際に視覚的な案内ができる*2という利点があり、実際にE233系(H編成)ではそのような使い方がなされています。
バリアフリー装備としては、つり革は多め、手すりは大きめ、つり革の数は1.5倍。トイレはE721系などと同じような形。JR西日本では優先座席はシート地に優先座席マークを織り込む(ロングシート)かヘッドレストカバーに優先座席マークを付ける(クロスシート)ことで区別していましたが、それをさらに進めてつり革を緑色*3にするという新たな試みもなされます。また、ドアに黄色い線を引くことや、阪急などで見られる開閉予告ランプも装備されます。
300億円をつぎ込んで200両程度導入することになっていますが、投入路線はまだ未定。ついでに、色も決まっていません。ぱっと見では、E257系(0番台)の貫通型に見えます。
JR西日本では、JR東日本のような「通勤型と近郊型を一つの形式にまとめる」(=E231系・E233系)ことはしていません。
約200両で300億円ということは、1両あたり約1.5億円*4という計算になります。近年の通勤・近郊型車両では高め。ちなみに、E233系は1両あたり約1.05億円程度*5で、321系は1両1億円(もちろん、通勤型と近郊型の違いがあるため単純には比較できないが)。