JR東海初の…

JR東海は発足以来新規に電化したことがありません。というのも、JR東海にはキハ75やキハ85のような電車並みのパワフルな気動車があり、それを入れれば電化したのと同じような効果が得られるためです。

しかし、2015年の完成を目標に武豊線を電化するという計画が発表されました。電化に合わせて313系を28両投入します。

武豊線では全列車にキハ75が使用されていますが、高山本線太多線参宮線紀勢本線ではいまだにキハ40系が使用されています。エンジンこそキハ75と同じものに取り換えてはいますが、車体はいじっていないため老朽化が進行しています。この電化計画は高山本線のキハ40系の置き換えも兼ねており、キハ75は高山本線に転用されます。

武豊線では現在でも名古屋まで乗り入れる便が朝夕に設定されていますが、電化すると大府で岡崎・豊橋方面からの列車と併結して名古屋まで、ということもできます。実際にやるかどうかは分かりませんが。

電化することで、東海道本線と車両を共通化でき(実際に313系を新造投入する)、万が一トラブルがあっても車両や乗務員*1の手配がしやすくなり、すぐに対処できます。

余談ですが、かつては中部国際空港まで乗り入れる計画があったのですが、武豊線知多半島の東側を走っており、常滑まで伸ばそうと思えば知多半島を横断することになり、建設費用が膨大になるため計画自体がなくなってしまいました。最短ルートは半田から分岐した場合ですが、それでも知多半島を横断することに変わりはありません。もっとも、名古屋駅からの距離を考えても武豊線経由では遠回りになってしまいます。

また、電化自体は50年近く前から要望されており、何度か計画が出たこともありました。

ところで、武豊線にはキハ25を投入するという話が先に出ていますが、これはどうなることやら。

*1:電車と気動車では免許が異なる。もしトラブルで乗務員の運用が乱れても、武豊線では気動車の免許を持つ運転士を必ず呼ばないといけないため、融通が利かない