梅田直通を増やそう

来春のJRグループダイヤ改正に関して、まだ公式発表はありませんが今日の読売新聞の夕刊に簡単な概要が記されています。ここ数年減便ばかりしていたのですが、今回は久々に増量することになりました。

この記事では、JR西日本京阪神地区のダイヤ改正について触れられています。以下のような内容であります。

京阪神間の新快速は8両編成と12両編成が混在しているため、日によっては10時過ぎまで混んでいることがよくあります。それよりも、平日夕方のラッシュアワーに8両編成が走るというのが問題なのです。

これらは、来春完成予定の大阪駅改築工事に伴うもので、大阪駅の北には「JR大阪三越伊勢丹」など乗客が増える要素が多く、それを見込んで新快速の12両化、大和路快速紀州路快速の増発をするのです。

かつて、関空快速が運行を開始した際には、空港の利用客より阪和線の沿線の乗客のほうが多いといわれ、泉州地区・和歌山から梅田へ向かう需要が少なからずあったということを示しており、それまで和歌山からは阪和線で天王寺、もしくは南海電車新今宮*1まで向かい、梅田へは御堂筋線大阪環状線で行くしか手段がなかったのですが、関空快速が運行を開始してから、泉州地区から梅田へのアクセスが改善されました。ただ、和歌山から梅田へ直通する列車はなかった*2ため、改めて「紀州路快速」を設定して需要にこたえることになりました。

大阪2011年問題

大阪駅周辺では、JR大阪三越伊勢丹の開業*3に向けて、既存の百貨店が相次いで増床・建て替えを表明しています。まず、大阪駅の南側にある大丸(アクティ大阪)は新駅ビルの完成に合わせて増築、阪急百貨店はビルの老朽化などもあり現在建て替え工事中で2012年春に新装開店、阪神百貨店も建て替えが予定されています。大阪市内全体では、南海難波駅ビルも一部建て替えが予定されているほか、大阪阿部野橋駅は2014年の完成を目指して300m級の超高層ビルに建て替え工事中。

これがすべて完成すると、大阪市内の百貨店はすべて今より広くなり、「供給過剰になるのでは?」「店同士の潰し合いになるかも」と恐れられています。これが「大阪2011年問題」。

1時間に4本とは言うけれど?

「1時間に4本」というと、普通に考えれば東海道本線のような15分ヘッドダイヤが浮かんできますが、大和路線阪和線は20分ヘッドでダイヤを組んでおり、1時間に4本となるとダイヤの組み方を工夫する必要があります。

現在の阪和線のダイヤでは、1時間に関空・紀州路快速と快速(阪和快速)が3本ずつ交互に運行されており、もしこの本数を維持しつつ毎時4本運行しようと思えば、30分ヘッドで関空・紀州路快速を2本、阪和快速を1本、というような感じになります。阪神本線直通特急阪神特急)や京阪本線出町柳発の特急・快速急行)でも同じような手法でダイヤが組まれています。

*1:南海本線御堂筋線の接続駅は難波だが、新今宮でも近くに動物園前駅があるため乗り換えはできる

*2:新大阪へは一足先に「くろしお」が乗り入れたが、ルートの都合上大阪駅を通らない

*3:とはいっても、実質的には北浜にあった三越大阪店を梅田に移転しただけ