Nankai Series 12000

http://www.nankai.co.jp/company/news/pdf/110117.pdf

南海本線の特急は2つあり、空港特急「ラピート」と、和歌山市和歌山港行きの「サザン」があります。

「ラピート」の50000系はさほど古くないのですが、問題は「サザン」。1985年に初代1000系「四国号」の置き換え用として10000系が投入されたのですが、その10000系は車体と台車以外はすべて初代1000系から流用したもので、足回りの老朽化が進行しています。ちなみに、初代1000系は11001系の昇圧対応工事で足回りを7100系と同等品に交換したものであり、扱いとしては11001系の車体を流用した機器更新車であります。そのため、10000系の足回りは実質的に7000系と同じなので自由席車は7000系(7100系)しか使えないのですが、その7000系は8000系(2代目)で置き換えられることになり、今度は指定席車も置き換えられることになりました。南海本線は海沿いを走る(7000系空港線も走る)ため、車体や足回りが塩害でボロボロになってしまっています。

今回投入されるのは「12000系」。南海では番号が5桁になっても1000ずつ進めています(30000系→31000系、10000系→11000系)。

主な装備

  • パソコンなどに使えるAC100V電源&大型テーブル
  • プラズマクラスターイオン発生装置
  • 車いす対応トイレ
  • 無水小便器(南海の主要駅で見られる)

ビジネスマンのことも考えて、パソコンのバッテリーを気にせず使えるよう電源を確保するのは、近年の特急用車両ではよく見られます。そして車いす対応トイレも付けるのが当たり前(法律でつけなければならないことになっている)の装備になりました。

プラズマクラスターは、鉄道ではE3系2000番台以来の採用例で、私鉄では初めて。♪プラズマクラスターはシャープだけ♪

10000系のドアは折り戸だったのですが、幅を広くとれないうえに危険なので最近はあまり採用されず*1、近年製造される車両にはまったくと言っていいほど採用されていません。ただし、南海では50000系で折り戸をやめたはずが31000系で再び採用していました。

この秋から営業入りしますが、自由席車は8000系でしょう。

*1:国鉄・JRでは折り戸を採用したのはステップのある車が多かったが、近鉄・南海ではステップレスで折り戸を採用しているため、足を挟んでけがをする可能性がないとは言い切れない