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副都心線と東横線がつながる

http://www.tokyometro.jp/news/2012/pdf/20120724metronews_soutyoku.pdf

http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/pdf/120724-1.pdf

http://www.tobu.co.jp/file/pdf/9e67f9298f0c2a004a27615807b6cc25/120724.pdf?date=20120723185709

http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2012/__icsFiles/afieldfile/2012/07/24/20120724soutyoku.pdf

東急電鉄は一時期、何がしかのプロジェクトを抱えていて、あちこちで工事をしているのが見られました。近年の「東急4大プロジェクト」は以下の通り。

  1. 東横線田園調布〜日吉)複々線化および目黒線南北線埼玉高速線・三田線相互直通
  2. 東横線(反町〜横浜)地下化およびみなとみらい線相互直通
  3. 田園都市線二子玉川溝の口複々線化および大井町線溝の口延伸
  4. 東横線(渋谷〜代官山)地下化および東横線副都心線西武池袋線東武東上線相互直通

そのうち、1〜3は2009年までに完成しました。そして2013年、4の「東横線渋谷駅地下化および副都心線相互直通」プロジェクトも完成します。

東横線副都心線(当時は13号線と呼ばれていた)の相互直通は2002年ごろに正式決定し、それに合わせて渋谷駅の構造を変更してホームを2面4線に変更し、双方向に折り返しができる配線としました。さらに、新宿三丁目駅和光市寄りに引き上げ線を設置し、東横線からの電車が折り返せるようにしました。*1東横線側では、渋谷〜代官山を地下化して副都心線に接続することにします。

同じ会社・駅名なのに別の駅

現在、東横線ホームが地上、田園都市線半蔵門線ホームが地下にあり、同じ渋谷駅なのに別の駅のような扱いをされています。具体的に言うと、東横線の渋谷駅で買った切符は田園都市線の渋谷駅で改札を通れず*2、乗り継ぐ場合は専用の改札機を通る必要があるほか、同じ渋谷駅なのに運賃が異なるということもあります。一方で、東京メトロでは銀座線の渋谷駅と半蔵門線副都心線の渋谷駅は離れているのに同じ駅という扱いになっています。

それが、東横線が地下化されると田園都市線半蔵門線の渋谷駅とつながることになり、「同じ渋谷駅なのに運賃が異なる」ということも解消されます。

ちなみにこの区別は玉川線時代から行われており、切符には○囲みで「玉」のスタンプを押すことで東横線の渋谷駅発着の切符と区別していました。もっとも、当時の玉川線は軌道線(路面電車)で、他の東急線とは運賃体系が異なっていました。現在では、田園都市線の渋谷駅で切符を買うと新玉川線の新をつけて「(新)渋谷」、PASMOSuicaで乗ると履歴には「田 渋谷」が印字されます。

相互直通

東横線副都心線がつながると、副都心線有楽町線を介して東武東上線西武池袋線がつながるということになります。各社の乗り入れ区間は以下の通り。

参考までに、元町・中華街までの、副都心線西武線東武線主要駅からの所要時間は以下の通り。

発駅 所要時間 東武 西武 地下鉄 東急
飯能 104分   快速 急行 特急
川越 87分 普通   急行 特急
志木 70分 普通   急行 特急
和光市 61分     急行 特急
小竹向原 51分     急行 特急
池袋 47分     急行 特急
新宿三丁目 41分     急行 特急

まず、東横線には特急・通勤特急・急行がありますが、副都心線には急行・通勤急行しかないため、渋谷で種別を変えます。続いて、西武線での直通列車の種別は快速・準急・普通のいずれかなので小竹向原でまた種別を変えます。東武線方面直通の場合は東武線では必ず各駅停車なので、和光市で種別を変えます。なので、2回も種別を変えることになります。

最速パターンは東横線内特急、副都心線内急行で、西武線方面に直通する場合の最速パターンは小竹向原から快速、ということになります。

実際は、東横線から全ての電車が副都心線に乗り入れるわけではなく、渋谷で折り返す電車も毎時4本設定されます。

これに合わせて、東横線優等列車を10両編成にします。

詳しくは書かれていませんが、相互直通区間に西武狭山線が含まれています。なので、西武ドームプロ野球の試合やコンサートがある場合、東横線から西武球場前行きの臨時列車が出ることも考えられます。

一方で…

1964年に日比谷線が全線開通して以来、東横線と日比谷線の相互直通が50年近く行われてきましたが、このダイヤ改正をもって乗り入れを廃止することになりました。

東急としては乗り入れをやめたかったようで、2001年のダイヤ改正では毎時4本あった日比谷線直通電車が毎時2本にまで削減されており、その代わりに中目黒での渋谷発着便との接続を重視したダイヤに代わっています。

もともと、日比谷線の車両規格を決定するに当たって、東武が20m級、東急が18m級という当時の自社線内専用車の標準サイズに合わせて希望を出していたのですが、建設に当たってなるべく道路の下を通したかった営団が、急カーブを設定できるという理由で18m級を選んでしまい、これがのちに禍根を残すことになります。東武はすでに20m級車両を主力としており、のちに東急も20m級を標準としたためで、日比谷線直通のためだけに18m車を用意する必要が出てきてしまいました。ただ、車両に関しては東急も東武も条件は同じです。

さらに、東急といえば混雑がひどいことで知られており、そこに18m車を入れてしまうとただでさえひどい混雑がさらにひどくなってしまいます。なので、「20m車を使える都心直通ルート」として目黒線南北線三田線の直通ルートを設定したりしていましたが、日比谷線直通をやめて東横線の全列車を20m級に統一するのは東急としては長年の悲願だったといえます。東武の場合、自社のターミナルが浅草にあり、新宿や渋谷と比べると立地条件で一歩劣るため、やめたくてもやめられないようです。ただ、東武も車両の短さには悩まされており、新たな都心直通ルートとして半蔵門線を選びました。優等列車半蔵門線に、各駅停車*3を日比谷線に乗り入れさせています。

似たような例として、阪急が須磨浦公園への乗り入れをやめたというのがあります。阪急は最大10両編成で昼間でも8両編成、山陽は最大6両編成なので、ラッシュ時は西宮北口・三宮で2両切り離すか西宮北口で6両編成の車両と交換することもありましたが、梅田〜須磨浦公園の全区間で6両編成が走ることがありました。「須磨浦公園乗り入れをやめれば全て8両編成以上にできる」ことから、阪急としてはさっさとやめたかったようです。

で、東急1000系は日比谷線への直通運用がなくなることから、地方私鉄に売却するか*4、池上線・多摩川線に移籍させるかのどちらかが考えられます。というのも、新7000系は2011年度までに19編成を投入するはずが7編成しか投入されていません。なので、残りは1000系を転属させることでその代わりにすることも考えられます。

なお、03系は現在、大がかりな整備を鷺沼工場で行う関係で東横線のほかに目黒線大井町線田園都市線を走りますが、相互直通をやめたらどこで整備するのでしょうか。

*1:かつて、東横線は「東京横浜電鉄」だった時代に新宿(地下に移転する前の京王線新宿駅があった場所)まで乗り入れる計画があったが、形を変えて実現する事になる

*2:逆も同様だが、回数券は通せる。なぜなら、東急電鉄の回数券は区間を指定するのではなく金額を指定しており、その運賃の区間ならどこでも乗れるため。ちなみに、乗り越した場合は乗り越した区間の普通運賃ではなく、最終的に乗った区間の運賃との差額を支払えばよい

*3:そのため、これとは別に浅草〜北千住の各駅停車がある

*4:東急は昔から地方私鉄へ積極的に車両を譲渡しており、初代5000系や初代7000系は今でも地方で走っている例がある