阪急1000系&1300系

http://holdings.hankyu-hanshin.co.jp/ir/data/ER201306061N1.pdf

http://www.toshiba.co.jp/about/press/2013_06/pr_j0601.htm?from=RSS_PRESS&uid=20130606-2493

阪急では、8000系・8300系以来24年ぶりに神宝線・京都線で同時に新型車両を投入することになりました。個別に見ても、神宝線では9000系以来7年ぶり、京都線では9300系以来10年ぶりです。また、9300系は特急用なので、京都線の一般車では8300系以来24年ぶりの新形式です。

9000系・9300系の後継車ということで、普通に考えたら神宝線は10000系、京都線は10300系となるはずなのですが、最初に戻って1000系・1300系として登場することになりました。同じような例は阪神や東急でも見られ、阪神では「創業100周年を迎えて初めての新形式ということで、1000に戻って付け直す」という意味合いがありました。東急ではただ単に5桁にできない*1だけです。

阪急では、1954年に登場した初の高性能車として1000形(神宝線)*2・1300系(京都線)が在籍していました。なので、今年登場する1000系・1300系はそれぞれ2代目です。

編成の構成が9000系・9300系とは変わっており、両端の先頭車はTc車で、M車は2・3・6・7号車に配置され、3M5Tから4M4Tに戻りました。コンプレッサを両端のTc車に設置し、VVVFは2・6号車に2両分をまとめて、SIVは3・7号車に設置します。パンタグラフは、9000・9300系までは1・7号車に搭載されていましたが、1000・1300系では2・6号車に搭載されます。

9000・9300系

←梅田 1 Mc 2 T 3 T 4 T 5 T 6 T 7 M 8 Mc
9000系 9000 9550 9570 9580 9590 9560 9500 9100
9300系 9300 9850 9870 9880 9890 9860 9800 9400

VVVFは各M車に、SIVとコンプレッサは9550・9560・9850・9860に搭載

1000・1300系

←梅田 1 Tc 2 M 3 M' 4 T 5 T 6 M 7 M' 8 Tc
1000系 1000 1500 1600 1050 1150 1550 1650 1100
1300系 1300 1800 1900 1350 1450 1850 1950 1400

座席の両端には、関東の通勤電車や南海8000系京阪13000系で見られる大型の仕切りと手すりが配されます。ただ、阪急らしくその仕切りまで木目調にしてあります。

そして、1000系には東芝の手による新機軸が多数投入されます。永久磁石同期電動機(PMSM)と4in1インバータ。8000系(C#8001)でフィールドテストが行われていましたが、消費電力が8000系と比べて半分になるという結果が得られ、1000系で採用されます。

車内の案内表示器は32インチの超ワイドLCDです。JR東日本などで見られる、15〜19インチ程度のLCDを2つ繋げたようなものです。

1300系は従来の京都線向け車両と同じサイズなので、無線や信号関係の機器を整備すれば堺筋線に乗り入れもできます。しかし、7両編成がないため、河原町駅の2番線に入ることは現時点ではできません。

1000系・1300系ともに、この秋から運用を開始する予定です。

*1:車両管理用のコンピュータを改修すれば5桁にできるという話を聞いたことがあるが、費用面などで負担が大きくなるため、8500系でデハ8700・デハ8800の数が100両を越えてしまった際には千の位を0にしてしのいだ

*2:1000形は高性能車の試作車で、後に量産する際には1010系となった