姫路行き近鉄特急!?

近畿日本鉄道は八日、二〇一〇年春を目標に、山陽電気鉄道に乗り入れる構想を明らかにした。〇九年春に阪神電気鉄道との相互乗り入れが始まり、阪神と直通運転している山陽とも線路がつながることから、両社と調整に入った。姫路と奈良、伊勢志摩を結ぶ計画で、世界文化遺産・国宝姫路城と古都・奈良、伊勢志摩を直結する新ルートは国内外の観光客を引きつけそうだ。(西井由比子)

近鉄の路線網は三重、愛知にまで及ぶが、ローカル線も抱え、鉄道収入の大きな伸びは期待しにくい。プロ野球や遊園地などレジャー・観光事業を大幅に整理する一方、テーマパーク「志摩スペイン村」や、小説「華麗なる一族」の舞台となった志摩観光ホテルなど自社系リゾート施設が多い伊勢志摩を最重点地域に、集客に努めている。

だが修学旅行や団体旅行が多い伊勢神宮は、兵庫県内と乗り換えなしで結ぶJRが使われる場合が多く、山陽への乗り入れで利用客を取り込む。さらにJRが走らない志摩へも呼び込みを図る。

特急や修学旅行専用電車を中心に運行する計画。一〇年以降には奈良の平城京遷都千三百年や伊勢神宮式年遷宮など大型行事が控え、近鉄の野口満彦副社長は「兵庫から奈良や伊勢志摩を訪れやすくしたい」と話している。

(「神戸新聞」2008年7月9日)

これはなかなか面白い構想ではありますが、技術的には可能なのでしょうか? 信号保安装置は車両側さえ対応していればOKなのですが、問題は車両自体。車両限界や建築限界に引っ掛かるかもしれません。山陽電車では戦後の一時期に国鉄63系(社内形式は車番の下3けたを取って800形、のちに700形)という20m車を使っていたという事実はありますが、近鉄の車両は国鉄より大きく、一般的な通勤車両でも20.5m、21020系など一部特急形の先頭車は21mもあります。須磨寺・月見山*1・飾磨*2あたりがやばい…。でも無理をすれば行けないことはないかな?かな?

これが実現したとすると、神戸市・明石市姫路市などの小学校で修学旅行先が伊勢、という学校が飛びついてくるでしょう。
ちなみに、神戸市立小学校修学旅行集約臨は山陽本線東海道本線草津線関西本線紀勢本線参宮線経由で運行されています。わたしが乗った時(2000年)はキハ28・58系でしたが、数年前からキハ181系*3に代わっています。

*1:カーブ多発区間

*2:網干線は西へまっすぐ走るが、本線は北向きに進路をとる

*3:ナイトスクープに出たことがある