まずは何が置き換えられる?

JRグループダイヤ改正まであと23日。こんな記事を拾ってきました。

 3月13日のJRのダイヤ改正に伴い、福井−金沢間に521系車両の普通列車が運行することになり、JR西日本金沢支社は28日午後1〜2時半、金沢駅4番乗り場で車両の見学会を開く。石川県内を運行する普通列車としては、47年ぶりの新車両になるとしている。

 521系電車は、北陸線敦賀−長浜間などの直流化に伴い福井−米原間と湖西線福井−近江今津間に登場。その後小浜線にも運行範囲を拡大し、現在は福井駅以西で運行している。金沢駅までの普通車両が昭和37〜40年に製造、修繕などをして運行してきたが、老朽化が激しいため最も古い車両24両について新車両20両に入れ替える。

 当日は、午後0時50分から見学の受付を行う。千人程度の見学者を見込んでおり、記念入場証を配布。運転席で記念撮影などができる。入場無料。

(「産経新聞」2010年2月17日)

北陸本線普通列車で使用される車両は、457・471・475系が26編成*1、413系が11編成、419系が13編成あり、すべて3両編成であります。そのうち、もっとも古い8編成が置き換えられます。

各車両の製造初年度を見ると、471系が昭和37年、475系が昭和40年、457系が昭和44年と、今まで走り続けることができたこと自体が奇跡的なほど長期間使われてきました。413系は国鉄末期から民営化後初期にかけて車体を新造しているため、車体はさほど老朽化していませんが足回りが471・473系そのままなのでかなり老朽化しています。419系にしても、583系をちょっといじった程度の改造しかしていないうえ、2ドアでドアが狭いために使い勝手が悪く足が遅い*2ときており、敦賀直流電化で2編成が廃車されました。

金沢総合車両所には471系だけで組まれた編成が3本あり、これはまず間違いなく廃車でしょう。あとは475系でしょうか。いずれにせよ、元が急行型なので2ドアで乗り降りに苦労するという欠点があり、バリアフリーの面からみて問題があります。

*1:うち、4編成はMc-M'-Tの増結編成

*2:ほかの車両とはギア比が異なる。国鉄の近郊型電車はギア比が4.82(17:82)で揃えられているが、581・583系はギア比が3.50(22:77)で普通列車向きではない。そのため、419系は駆動装置を101系の廃車発生品と交換したが、ギア比が5.60(15:84)と高速向きではないため、ほかの車両は110km/hまで出せるのに対して419系は100km/hまでしか出せない。このように運用上不都合をきたしたため、715系は701系・813系に置き換えられ10年以上前に引退した