帰り際に…

まず、今日六甲道駅を出てからの出来事を時系列順に簡単にまとめました。

19:01 815T電車に乗車し六甲道駅を定刻通りに出発(モハ225-503)
19:06頃 三ノ宮駅に入る途中急停車する
19:10頃 「1番線で人身事故」のアナウンス
19:25 下り線は運行再開
19:30 阪神本線・阪急神戸本線ほかで振替輸送開始、阪神三宮駅に移動
19:36 阪神三宮駅を出発
20:07 山陽明石駅に到着
20:15頃 JR明石駅を出発

三ノ宮駅に着く寸前、「新車やからブレーキの利き具合がええなあ」…と思っていたのですが、なぜかそのまま止まってしまいました。本線上で止まるのならまだしも、駅に着く寸前どころか、6号車までホームにかかった状態で止まってしまったのです。4番線の手前ではその後に出る、この後乗るはずだった新快速(3503M)が止まっていました。

最初は、「1番線で非常ボタンが押された」というアナウンスがあり、人や物が落ちただけで大したことではないと思ったのですが、その後「ただいま1番線で人身事故が発生しました」。誰かがホームで非常ボタンを押したのでしょうが、それとともに防護無線も鳴っていました。列車の最後尾でも受信するため、車掌のマイク越しに防護無線の音が聞こえてきます。

防護無線を受信して止まると、大阪輸送指令から指示があるまで動けません。運行再開は20時以降となるはずでしたが、事故は上り線で起こったため、下り線と上り電車線(三ノ宮駅の2番線)は20分後に運行を再開しました。ただし、三ノ宮でドアを開けたまましばらく動かないということも考えられるため、明石までは阪神電車で帰ることにしました。ちょうど振替輸送が始まるころだったので、阪神三宮駅で振替乗車票をもらいそのまま明石まで乗って行きました。

人身事故が起こったら?

もし人が線路にいるとなったら、非常ブレーキをかけて被害を最小限に食い止めることが必要です。最近は、緊急列車防護装置(TE装置)というものがあり、「緊急」ボタンを押すと非常ブレーキがかかり、ブレーカーを落とし、パンタグラフを下げ、防護無線を発信し、発炎筒*1に火を付け、警笛を1分間鳴らし続けます。

もしそれでも人をひいてしまったらさあ大変。指令所・警察・消防に連絡しないといけません。ただし、鉄道警察隊が来るか最寄りの警察署・交番から来るかはわかりません。

で、実際どうだったかというと、見えないようにブルーシートをかけてあり、W23編成かW24編成だったかがパンタグラフを下げて乗客を乗せたまま止まっていました。事故列車は3518M。中央口のそごう側のロータリー(タクシーのりば)にはパトカーが止まっていました。

振替輸送

事故などで電車が動かない場合、並行する他社を運賃を支払わずに利用できる制度のことで、万が一の際にはいつでも受け入れられるよう、複数社が並行している区間では振替輸送の協定が結ばれています。また、バス代行*2となることもあります。

定期券を区間内で利用していた場合は話は簡単で、普通に改札を出て振り替え先で振替乗車票を受け取りそのまま乗って行くだけです。

通常の乗車券の場合、いったん有人改札を通って振り替え先の駅まで行き、振替乗車票と本来の乗車券を両方持って乗り、下車駅で両方出すことになります。

要するに、区間があらかじめ決まっている乗車券の場合は対象区間内であれば振替輸送が受けられます。

一番厄介なのがICカードプリペイドカードで、改札を通った時点でどこまで乗るか決まっていないため振り替えのしようがありません。SuicaTOICAでは(定期券の区間内やJR西日本を利用する場合を除き)振替輸送を受けられず、下車駅(最終目的地ではない)までの運賃を払うか出発駅まで無料で帰る(TOICAではその扱いが明記されている)かのどちらかになります。

詳しくは、各社の輸送約款に記されています。

*1:鉄道では「信号炎管」というが、役目としては車に積んでいる発炎筒と同じ

*2:沿線に自社系列のバス路線がある場合はそこが担当するほか、ない場合でも地元のバス会社と代行輸送契約を結んでいる。山陽電車の手柄〜姫路がJR姫路駅の高架化工事で運休になった際、普通は神姫バスが代行輸送を担当しそうなものだが垂水から山陽バスが応援に来た