やっぱり純正品

結構安く手に入りました。55〜200mmでもよかったのですが、こちらの方が潰しが効きます。何しろ、35mm判換算で望遠側は450mm相当。過去に、35mm判の70〜300mmレンズを使ったことならありますが、こちらは何といっても450mm相当。未体験の領域であります。超望遠レンズ*1は結構高いのですが、このレンズは「手ごろな価格で手に入る超望遠レンズ」という位置づけで開発されており、探せば3万円台で手に入ります。もっとも、D3100のセットに付いているのですが。

進化した手ぶれ補正「VR II」は、シャッタースピードにして4段分の補正効果があり、望遠側で特によく効きます。レンズを付けてカメラとVRのスイッチを入れ、シャッターボタンを軽く押すと「カチッ」という音がして手ぶれ補正が起動します。レンズを動かして補正するので、ファインダーで見ても効き目がよくわかります。これぐらいの望遠レンズにもなると、手ぶれ補正なしではこのようなことになります。「辛いです…望遠レンズなのに手ぶれ補正がないから」

望遠レンズはこんなに高い!

ニコンの純正品に限定して扱うことにします。

機種 定価(税込)
Ai AF VR Zoom-Nikkor 80-400mm f/4.5-5.6D ED*2 25.935万円
AF-S NIKKOR 200-400mm f/4G ED VR II 105万円
AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR II 86.1万円
AF-S NIKKOR 300mm f/2.8G ED VR II 76.65万円
Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED 18.375万円
AF-S NIKKOR 400mm f/2.8G ED VR 138.6万円
AF-S NIKKOR 500mm f/4G ED VR 117.6万円
AF-S NIKKOR 600mm f/4G ED VR 149.1万円

値段の書き方がかつての乗用車のカタログみたいですが、下手をすると乗用車が買えてしまうぐらいの値段になってしまいます。中には「受注生産」というものもあります。ただ、大口径の超望遠レンズともなると新聞社ぐらいしか需要がないため、受注生産になるのも当然でしょう。

また、ニコン以外ではキヤノンに800mm F5.6のレンズがありこれは175万円、シグマに200〜500mmのズームレンズ(2倍のテレコンバータ付き)がありこれは250万円します。いわゆる“サンニッパ”を購入する場合は80万円は必要です。

これから考えると、55〜300mmズームレンズは非常に安いということがわかります。フィルムカメラの時代でも非常に安い70〜300mmズームレンズがありました。一応単品でも売っていますが、ほとんどの場合普及モデルの付属品として売られていました。

ニッコールの型番の変遷

いつからかはわかりませんが、ニッコールの型番の付け方が変わっています。

旧型番
1 2 3 4 5 6 7 8 9
AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm f/4-5.6 G (IF)
  1. AFの種類
    • ボディ側モータで駆動するものは「AF」
    • 普通のモータを内蔵するものは「AF-I」
    • 超音波モータを内蔵するものは「AF-S」
    • PRONEAシリーズ専用レンズはすべてAFなので省略
    • 開放F値自動補正機能*3を持つレンズは「Ai」を付ける
  2. フォーマットの制限がある場合は記載する
  3. 手ぶれ補正
  4. レンズの種類
    • 普通の単焦点レンズは単に「Nikkor
    • 魚眼レンズは「Fisheye-Nikkor
    • マイクロレンズは「Micro-Nikkor
    • DCレンズは「DC-Nikkor
    • ズームレンズは「Zoom-Nikkor
    • シフトレンズは先に「PC」を付ける
    • PRONEAシリーズ専用はすべてズームレンズなので単に「Nikkor
  5. EDレンズを搭載したものは「ED」を付ける
  6. 焦点距離
    • ズームレンズは両端の値を記す
  7. 開放F値
    • 単焦点レンズや、開放F値が変化しないズームレンズは1つだけ
    • 開放F値が変化するズームレンズは両端の値を記す
  8. 距離エンコーダー・絞りリング
  9. その他
    • IF(Internal Focusing)機構を装備する場合は「IF」
    • 改良版は「II」もしくは「NEW」

少なくとも2006年までに発売されたものはこのルールで型番が付けられていますが、このうち現在でも現行品としてカタログに出ているものは「IF」のかっこがなくなったり「ED」が後ろに付くなど変更されています。

新型番
1 2 3 4 5 6 7
AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6 G ED VR
  1. AFの種類
    • ボディ側モータで駆動するものは「AF」
    • 普通のモータを内蔵するものは「AF-I」
    • 超音波モータを内蔵するものは「AF-S」
    • 開放F値自動補正機能を持つレンズは「Ai」を付ける
  2. フォーマットの制限がある場合は記載する
  3. レンズの種類
    • 普通の単焦点レンズとズームレンズは「NIKKOR
    • マイクロレンズは「Micro NIKKOR
    • シフトレンズは先に「PC」「PC-E」を付ける
  4. 焦点距離
    • ズームレンズは両端の値を記す
  5. 開放F値
    • 単焦点レンズや、開放F値が変化しないズームレンズは1つだけ
    • 開放F値が変化するズームレンズは両端の値を記す
  6. 距離エンコーダー・絞りリング
  7. その他
    • EDレンズを装備する場合は「ED」
    • 手ぶれ補正を装備する場合は「VR
    • 改良版は「II」

旧型番で発売されたものが改良を受け、「II」がつくとともに新型番に移行したものもあります。

*1:一般に、35mm判で300mm以上のレンズを超望遠レンズという

*2:2000年に発売された、ニコン初の手ぶれ補正付き交換レンズ

*3:露出計付きカメラを使用する場合レンズの開放F値をボディに伝達する必要があるが、かつては機械的にやるしかなかった。初期にはレンズに爪を付けてそれを露出計の連動レバーにひっかけて絞りリングを左右に回して伝達するという手法(いわゆる“ガチャガチャ”)が取られていたが、あまりスマートではないため装着するだけで伝達できる機能が求められていた。そこで、絞りリングとボディに細工をして取り付けるだけで開放F値がボディに伝わるようになったが、AF化で電子制御が導入されるとこちらでやる方が主流になった