阪神vsヤクルト 第8回戦

金曜日は、先制されたかと思ったらそのあとに打線が爆発して、終わってみれば14得点という結果でした。ただ、阪神には「大量に点を取った明くる日の試合は勝てない」という悪い癖があります。不安要素だらけの試合でした。

  • 大量得点の翌日
  • 初対戦(ヤクルトの先発はドラフト2位、“和製ノーラン・ライアン”こと小川泰弘)
  • 先発が岩田(みっともないピッチングで2軍に落ちた。正直にいうと「オフに戦力外かトレード要員になる」と思ったが、藤井ではなく日高と組んだら化けるんじゃないか、とは思っていた)

ところが、そんな不安を払しょくする試合でした。というのも、小川のライアンばりに左足を上げるフォームは動きが大きすぎて盗みやすいという弱点があったのでした。クイックモーションは1.2秒を切れば合格点なのですが、キャンプでその最低ラインを満たすように練習はしたものの、いざ本番となると1.4秒かかってしまい、大和はそれを見抜いて二塁へ盗塁を決め、鳥谷はヒットで出塁して1・3塁とし、さらに盗塁までして2・3塁とし、4番としてかなりノっているマートンがレフトスタンドにぶちこんでさっそく3点を手に入れました。鳥谷といえば、WBCの台湾戦で延長に入って何とかチャンスを作ろうとして、出塁した後一塁コーチの緒方耕一に「クイックは何秒ですか」と聞いて「1.4秒以上かかる」と言われて盗塁を決めて勝利に導いたという話がありましたが、まったくもってそんな感じでした。小川とはオープン戦で対戦しており、その時すでにあのフォームゆえの弱点を見抜いていました。

これだけではまだ終わりません。昨年ブレイクした新井良太がセンター前に二塁打を放つと、新井さん(頼りない兄)は外角に手を出さず*1四球で出塁し、福留の代わりに出ていた伊藤隼太が一塁ゴロ…と思ったらタイムリーエラーで出塁して1点入り、さらにはバッティングに定評のある日高がタイムリーで2点を追加し、終わってみれば打者10人、6得点のビッグイニングがさっそく完成しました。

ただ、5回からヤクルトがじわじわ詰め寄ってきます。連打で満塁のチャンスを作ると、山井大介田中浩康が犠牲フライを放ち1点取り、6回にはバレンティンがバックスクリーンにぶちこんで2点目。7回には安藤が試合をぶち壊しにする寸前まで荒れました。福原の方が信頼できます。

そして、9回表のマウンドを託されたのは久保…ですが、2人はさっさと抑えたのに、バレンティン二塁打を打たれ、代打・岩村に2ランを打たれ1点差まで詰め寄られたものの、最後は宮本を抑えておしまい。久保は抑えに向いていません。

お立ち台は、先制3ランを放ったマートンと、日米通算1000安打を達成した西岡ですが、西岡といえば、阪神に入って以来「必死のパッチ」で関本のお株を奪ってファンに受け入れられたものの、今回は言いませんでした。

六甲おろし」は歌詞を覚えていなくても心配ありません。いざとなったらオーロラビジョン*2を見ながら歌えばいいのです。

*1:外角に逃げるスライダーに手を出して三振するのがお決まりのパターンだが、珍しく手を出さなかった

*2:「オーロラビジョン」は三菱電機登録商標だが、三菱のが有名になり過ぎてしまったため、他社製品でも「オーロラビジョン」ということがある。ちなみに、甲子園にあるのは三菱のやつで、広告も出している