中之島線は失敗だった

http://www.keihan.co.jp/news/data_h23/2011-03-01-3.pdf

京阪本線のダイヤ改定*1が、来たる5月28日に行われます。これは、淀駅の上り線高架切り替えに合わせて行われるものですが、このダイヤ改定では中之島線の本数を削減しその分を淀屋橋発着系統に振り替える*2というものです。実は、中之島線阪神なんば線とは逆に大失敗を喫した路線という評判があるのです。

Before

種別 区間 本数
特急 淀屋橋 - 出町柳 4本
  淀屋橋 - 枚方市 2本
快速急行 中之島 - 出町柳 2本
準急 淀屋橋 - 出町柳 4本
  淀屋橋 - 萱島 2本
区間急行 中之島 - 樟葉 2本
  中之島 - 萱島 4本
普通 淀屋橋 - 出町柳 2本
  淀屋橋 - 萱島 4本

After

種別 区間 本数
特急 淀屋橋 - 出町柳 6本
急行 淀屋橋 - 樟葉・淀*3 4本
準急 中之島 - 出町柳 2本
普通 淀屋橋 - 出町柳 2本
  中之島 - 出町柳 2本
  中之島 - 萱島 2本

このようにしてみると、中之島線は乗客が非常に少なく、昼間の快速急行がなくなり、朝夕に残った便ではなんと!「淀屋橋行き快速急行」というとんでもない列車が数本設定されます。

これでは、せっかく1300億円もつぎ込んで作った中之島線の存在意義がないことを自ら認めているようにとることもできます。せめて、西九条かUSJまで伸ばせばその方面の需要をくみ取ることができるでしょうが、それすら厳しい状態です。また、中之島線の役目の一つとして天満橋 - 淀屋橋の容量不足を解消する*4のがあるのですが、それだけならば単に天満橋以西を複々線化し淀屋橋駅を拡張するだけで済みます。ただ、地下駅の拡張や地下線の線増は簡単ではなく、また鉄道の空白地帯*5に線路を伸ばして需要を開拓したいという思いもあり中之島線が建設されたのです。

2009年時点のダイヤでは、快速急行京橋からでも座れる*6ほどすいています。また、中之島行きの電車は京橋を過ぎると急にすいてしまいます。

せっかく3000系を投入したのに、肝心の快速急行が昼間に走らなくなってしまうと使い道と存在意義がなくなってしまいます。ただし、8000系の数が足りないためその穴埋めに回るということも考えられます。

ただ、朝日新聞に記してあるように、これからまた増えてくれば中之島発着系統を増便することもあります。それがどれくらい先かはわかりませんが。再開発が一通り完成すれば乗客が増えるか?

*1:京阪では「改正」とは言わない

*2:淀駅下り線高架切り替えの際はラッシュアワーを中心に手が入れられた

*3:競馬開催日のみ一部の列車が淀まで延長運転

*4:そのような経緯があり、北浜となにわ橋、淀屋橋大江橋は運賃計算ではそれぞれ同一駅扱いされる

*5:中之島線が開通するまでは、大阪市バス53号系統(大阪駅〜中之島)に乗るか、新福島駅・肥後橋駅から歩くぐらいしか交通手段がなかった

*6:逆に、特急は淀屋橋からでも座れないときがある