東北地方太平洋沖地震による鉄道の被害

一夜明けて被害状況が少しずつ明らかになりつつあります。

JR東日本では、東北地方で列車5本(仙石線常磐線大船渡線気仙沼線)と連絡がつかない状態となっていましたが、仙石線では見つかって乗客は全員救出されました。

車両面でも被害があり、仙石線では205系M9編成(読売新聞夕刊に「M9」ステッカーを貼った先頭車の写真あり)が脱線し、モハ205モハ204の連結部がちぎれ、そこでL字型に曲がっていました。クハ205は民家の手前ギリギリまで押し流されていました。

常磐線では、新地駅に停車中だったE721系津波で押し流され、4両すべての連結器がちぎれてしまい、線路わきに転がっているほか、片方の編成のクハE720は上下さかさまになってしまい車体が「へ」の字に曲がっています。何のユニットかわかりませんが床下機器の一部が車体から外れています。

E721系は2006〜2007年にかけて仙台電車区に集中配備され、昨年秋には5編成が追加投入されました。この車両は、新造投入されてから4年ほどしかたっていませんが、被害状況によっては修理できず解体しその分を新造して補充する*1ことになるかもしれません。基本的に、台枠が歪んでしまうと復旧不能と判断されてそのまま廃車、もしくは修理扱いで代替新造、ということになります。

*1:事故車が古い場合、その時点での最新型車両を追加投入し事故車は廃車するが、新しい車両の場合はいったん廃車して代替新造車は新規登録する場合もあるが(885系東京メトロ03系など)、書類上廃車せず修理扱いで車体を新造し復活することがある(E233系E351系など)