阪神・近鉄・山陽ダイヤ改正

来たる3月20日、「阪神なんば線」開通に合わせて阪神・山陽・近鉄ダイヤ改正が行われます。その概要が発表されました。

阪神なんば線」関連

まずは昼間に三宮〜近鉄奈良間で快速急行を運行。三宮〜近鉄奈良間の所要時間は平均84分。

停車駅は、大阪難波近鉄奈良間は従来通りで変更はなく、西九条〜大阪難波間は各駅停車ですが、阪神本線での停車駅が見直され、魚崎(11年ぶりに停車)・芦屋・西宮・甲子園・尼崎が基本停車駅であり、平日昼間は尼崎〜西九条間の各駅と武庫川にも停車し、休日は武庫川と今津に停車。

平日昼間:三宮・魚崎・芦屋・西宮・甲子園・武庫川・尼崎〜鶴橋間各駅・生駒・学園前・大和西大寺・新大宮・近鉄奈良

休日:三宮・魚崎・芦屋・西宮・今津・甲子園・武庫川・尼崎・西九条〜鶴橋間各駅・生駒・学園前・大和西大寺・新大宮・近鉄奈良

それ以外:三宮・魚崎・芦屋・西宮・甲子園・尼崎・西九条〜鶴橋間各駅・生駒・学園前・大和西大寺・新大宮・近鉄奈良

さらに、各駅停車・区間準急・準急も尼崎まで乗り入れてきます。事実上、近鉄の特急・急行以外はすべて尼崎まで乗り入れてくることになります。近鉄線内での停車駅は変更なし。

ちなみに、近鉄線内を8・10両編成で運行する快速急行は、尼崎〜三宮間は6両編成で運行します。朝ラッシュ時や休日に尼崎〜西九条間がノンストップとなっているのは、この区間では近鉄車の8・10両編成に対応できないためです。

これに合わせて三宮駅の改良工事も進められていますが、完成は2013年。地下で工事をするから仕方がないとはいえ、4年間このままなんて…。神鉄沿線・明石・姫路方面(特に、特急の停車しない駅)からなんば線直通電車に乗り換える場合、現在の三宮駅の構造だと階段を上り下りして1番線から3番線まで行かないといけないため、2番線と3番線を入れ替えて2番線を三宮始発電車のホーム、3番線を姫路行きホームにするのですが、完成が2013年ということなので遅すぎるのにも程がある。ついでに、西改札(そごうに直接出る改札)しかないのはまずいということで東口を新設することなのですが、工事に取り掛かった形跡がありません。

阪神本線

区間特急は青木(“あおき”ではなく“おおぎ”)始発に変更の上、深江・打出・今津を停車駅に追加。区間特急はもともと(1981年の運行開始当時)芦屋始発だったのが1987年のダイヤ改正で三宮始発に変更された経緯があり、22年ぶりに運転区間が縮小されることになりましたが、それでも当初よりは区間が長くなっています。

準急は廃止されなんば線のみになり、急行は(朝ラッシュ時の梅田行きを除き)今津停車になる代わりに福島は通過。これは梅田発着時代の快速急行の停車駅(西宮〜梅田)に武庫川を追加したのと同じであり、事実上梅田行きの快速急行は急行がそのあとを受け継ぐことになります。また、夕方に運行されている三宮発着の急行は廃止。

また、下りにも区間急行が新設され、福島と千船が停車駅に加わります。甲子園〜梅田間では急行と準急の中間的な停車駅数で、準急と朝ラッシュ時の急行を統合したような形になります。

また、朝ラッシュ時の梅田行きを除いたすべての直通特急・特急が甲子園に停車。

ちなみに、阪神名物「千鳥式停車」は快速急行(特急が停車する御影を通過)と区間特急(特急以下が全く停車しない青木・深江・打出・香櫨園に停車。特急が停車しない今津にも停車)だけになります。京阪のダイヤ改正の時は種別が増えまくってややこしくなりましたが、阪神は種別が減っています。

山陽電車

月見山駅にすべての直通特急・特急が停車。おそらく「須磨海浜公園」駅対策でしょう。あと、種別表示が黄色い直通特急は須磨〜阪神三宮間各駅停車になります。

昼間、各駅停車は須磨・明石・東二見・大塩で直通特急を待避するのですが、須磨・明石での接続は取りやめて霞ヶ丘で通過待ち。ところが、これはよく考えてみると明石から先を各駅停車で移動する際、明石で長時間待たないといけないのです。これはあかん。

また、パナソニックの液晶パネル工場*1の予定地の最寄り駅となる白浜の宮にラッシュ時のみ特急が停車、荒井(キッコーマンの最寄り駅)停車の直通特急も増えます。

近鉄の主要路線

大阪難波発の大阪線の最終特急(名張行)の後に、八木行き特急を1本増発。また、近鉄奈良大阪難波行き特急も1本増発。

名古屋線では名古屋駅を22時以降に出発する便の発車時刻を5〜10分程度繰り下げ、主要路線で始発列車の発車時刻を繰り上げ。

ただし、大阪線名張〜青山町)・名古屋線(白塚〜津新町)では普通列車が減便。

*1:本当は「IPSアルファテクノロジ」だが、事実上パナソニックの液晶パネル製造工場